おいしい広報紙いただきます(静岡県函南町・芹田さん)

こんにちは、マチイロです。好評の「広報担当インタビュー」第四弾となる今回、お話を聞いたのは静岡県函南町「広報かんなみ」担当の芹田さんです。

町名が「箱根(別名・函嶺)の南」に由来する函南町は、芦ノ湖のすぐ南側、伊豆半島の付け根にあります。町の名前が付いた「函南西瓜」は、温暖な気候と肥沃な大地を生かしてつくられ、ツル付きでシャリシャリとした食感と甘さで知られています。

そんな函南町の「広報かんなみ」ですが、特産品の数々が表紙を飾ることに目が留まりました。その裏側にはどんなストーリーがあるのでしょうか。

ゼロからのスタート

――まずは自己紹介をお願いします。

芹田知隆と申します。36歳です。

地元・函南町の出身で、2003年(平成15年)に入庁し、税務課と環境衛生課に4年ずつ在籍、企画財政課で広報の担当になって今年度で6年目です。「広報かんなみ」は私1人で担当し、月1回発行しています。自分で写真を撮って取材をし、見出し付けとレイアウトなどはパソコンで行い、印刷だけ外注しています。

6年前まではカメラに触ったことさえなかったので、まさにゼロからのスタートでしたが、近隣の自治体やJAなどの担当者で組織する田方広報研究会で広報紙の「イロハ」について様々なアドバイスを受けるうちに、次第に良い広報紙を作ろうという気持ちが湧いて来ました。

特産品を表紙写真として大胆に使用

――昨年8月号の表紙にはどアップで「スイカ」、11月号には「函南ブランド」特産品が載っていたのが印象的でした。どのような狙いがあったのでしょうか?

以前、開催した料理コンテストで応募作品のすべての料理写真を撮影し、切り抜きし、組み合わせたものを広報紙の表紙に掲載しました。そしたら、かなり良い反響があったので、食品の写真などを掲載することはインパクトを与え、食は胃袋を掴むではないですが、広報紙に興味を示して手に取ってもらうことに繋がるのではないかと思いました。そこで昨年の8月号では私から表紙に特産品を掲載するアイディアを出して、企画財政課内で何を載せるか決めてもらいました。

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――反響はいかがでしたか?

普段、広報紙そのものの評判はなかなか耳に入りませんが、「函南ブランド」を紹介した11月号については、商品を取り扱っているお店の方から「お客さんに好評だった」という話を聞きましたので、少なからず良い影響があったようです。

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――情報収集はどうやっていますか?

今回の場合は役場内の産業振興課からの情報でした。

函南町は小さな役場で風通しが良いので、他の課や町全体が取り組もうとしている情報が入って来やすいんですよ。役場をあげて盛り上げるという訳ではないですが、広報担当としては、広報紙を使って広めていくことが役目かなと思っております。

公共施設やコンビニで手に取れる広報紙

――特産品PRは町外向けが主だと思いますが、広報紙で大きく取り上げている理由を教えてください。

まず、函南にどんな特産品があるのか町民の皆様に知ってもらいたい、町の取り組みをまず町内に浸透させたいという願いがあります。さらに、地元で頑張っている業者の皆さんにも町の取り組みを広く知ってもらいたい。それは、特産品の掘り起こしにつながると思います。

―――町外に広がるための工夫は?

インターネットやSNSを使ったPRも大変有効な手段ですが、他にも色々な仕掛けをしています。

首都圏から近距離の熱海と三島の間にある函南町とその周辺には多くのゴルフ場があり、休日ともなると首都圏などから多くのゴルファーが訪れます。自家用車で来るゴルファーも多いのですが、車の混雑を避けてゴルフバッグを抱えて電車で来る人もかなり多く、東海道新幹線が停車する熱海、三島両駅から東海道本線で1駅の函南駅などで下車します。

そんな来町者に向けて、町の公共施設をはじめ、町内外の鉄道3駅、町内に約20店あるコンビニエンスストアやスーパーマーケットなどに「広報かんなみ」を置いて、無料で持ち帰ってもらえるようにしています。

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おいしいだけじゃない広報紙を

――今後、どんな広報紙を作っていきたいのでしょうか?

手に取ってもらって、町に来てもらうため、インパクトのある表紙写真や読みたくなるような広報紙の特集を常々考えています。

富士山を望む風光明媚な函南町は、特産品・グルメのほか温泉・レジャー施設など楽しいところがたくさんあります。町内には「新幹線」という地名があり、子どもから大人まで猫のメイクをして猫に扮する奇祭「かんなみ猫おどり」も有名です。5月にオープンする道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」にもぜひ遊びに来てくださいね。

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取材:読売新聞西部本社 Copyright (C) The Yomiuri Shimbun.