表紙にドキッ♡ 広報紙で婚活応援事業PR(富山県入善町・小林さん)

こんにちは、マチイロです。好評の「広報担当者インタビュー」。第五弾となる今回は、日本海に臨む富山県入善町にゅうぜんまち「広報入善」担当の小林さんに話を伺いました。

若い男女が顔を寄せ合うイラストの表紙(2016年10月号)にはドキッとさせられます。イラストの作者はなんと、小林さんご自身だそうです。今回は、恋愛シミュレーションゲームのようなイラストを大胆に広報紙の表紙にした理由に迫ります。

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かたい文書に四苦八苦

――まずは自己紹介をお願いします。

入善町総務課秘書広報係の小林和輝です。2月で32歳になりました。

入善町で生まれ育ち、東京の大学を卒業後、町役場に勤務。農政を3年間担当し、町特産の日本一大きなスイカ「入善ジャンボ西瓜」のPRなどに取り組みました。ジャンボスイカをモチーフにした入善のゆるキャラ「ジャンボ~ル三世」のイラストを、広報紙用に加工していたことがきっかけで、広報担当に異動となり4年目です。

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当初、広報担当は「キツイ」という印象。元々、文章を書くことが苦手なので、担当部署からもらう硬い行政文書を分かりやすく書き換えることに四苦八苦しました。さらに、特集は自分でテーマを見つけて文章を起こさなければいけない。なんて自分に不向きな仕事なのだろうと感じていました。

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そんなときに参加した研修会で、全国の有名な広報担当者の皆さんと出会ったことが転機に。まちとしっかり向き合う姿勢を見習うことで、取材や編集が楽しくなり、「町民に愛される広報紙を作りたい」と思うようになりました。

より分かりやすい紙面にするため、原稿入力からレイアウトまでをコンピューターで行い、完成データを印刷所に持ち込む「DTP編集」を2016年6月号から導入。自前でイラスト作製や写真加工ができるようになりました。

広報紙に自らイラストを描く

――イラストの表紙にはとてもインパクトがありますね。2015年も同様にイラストが表紙の号がありますが、どういった狙いがあったのでしょうか?

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入善町では、人口減少に歯止めをかけるため、2015年9月から結婚応援事業「それ行け!結婚プロジェクト」を本格始動しました。事業を町内外にPRするには、インパクトがある「攻め」のイメージポスターが必要。しかし、モデルを写真撮影する予算は無し。絵を描こうにもイラストレーターを探す時間も無し。職場で絵がうまいと噂されているだけの自分に、白羽の矢が立ちました。

一番の狙いは、事業を女性に知ってもらい、参加していただくこと。婚活応援事業では、町内外を問わず女性をいかに集められるかが大きな課題です。恋愛シミュレーションゲームのキャラクターを連想するようなイラストにして、「入善町での恋を選択してほしい」という思いを込めました。試行錯誤してアウトラインを描き、色付けは印刷業者に委託。町外向けのポスターだけでなく、町内向けにもPRするため、広報入善2015年9月号の表紙と裏表紙にも男女のイラストを掲載することになりました。

抗議を覚悟の上でチャレンジ

――反響はどうでしたか?

奇抜過ぎると思っていたので、役場に抗議の電話がかかってくることを覚悟していましたが、結局電話はなりませんでした。「攻めたね」「冒険したね」などと意外に好意的な受け止め方が多く、うれしかったですね。

町が初開催する婚活パーティーの参加者を募集したところ、イラストによるPR効果があったのか、定員の30人を大きく上回る84人から申し込みがありました。やむなく抽選を行って男女計54人が参加し、5組のカップルが成立するなど大成功。結婚応援事業の募集や結果報告は、広報紙やホームページ「入善町結婚子育て応援サイト」で紹介しています。

事業が2年目を迎える2016年10月号では、「婚活特集『決婚けっこん』宣言申し上げます」として特集を組みました。現状報告と町内の婚活機運を高めることが目的です。お見合いをサポートする「入善世話やき隊」や婚活セミナー講師による「婚活のイロハ」、町内の夫婦が結婚の素晴らしさや家族の大切さを語るコーナーも掲載しました。

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2016年12月には、待望の成婚カップル1組目が誕生。これからも、たくさんの幸せな報告が増えてほしいですね。

――ちなみに、小林さんご自身は結婚は?

実は昨年10月に入籍して3月に結婚式を控えています。町外出身の妻には、入善の文化や生活環境の良いところ、まちに住む人の魅力などを伝えている最中です。自分だけでなく、住んでいるまちも愛してほしいので、アピールを続けたいですね。

文章と写真のレベルアップ目指す

――今後、どんな広報紙を作ろうと思っていますか?

紙面の中身をもっと充実させたいです。これまでは、イラストを使ったインパクトや意外性で注目していただくことができました。これからは、文章や写真のレベルアップを図り、読んでいただいた上で、考えてもらえる広報紙を作りたいです。良い写真を撮る腕があれば、イラストを描く必要はありませんよね(笑)

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――町内外の広報紙読者にメッセージをください。

広報入善に興味を持ってここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。入善町は、4月中旬から下旬にかけて無料でチューリップが楽しめる「にゅうぜんフラワーロード」という大きなイベントが控えています。レベルアップした紙面でその風景を紹介するつもりですが、まだまだ現地の美しさには及びません。北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅からもアクセス良好なので、ぜひ入善町へお越しいただき絶景をご覧ください。

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取材:読売新聞西部本社 Copyright (C) The Yomiuri Shimbun.